東芝メディカルシステムズ主催により1993年より毎年開催されている産学合同イベントである「ザ・ベストイメージ」。2008年の第16回は脳神経セントラルクリニック(函館市梁川町、松崎隆幸院長)がCTを用いたシングル/2-4列CT部門で最優秀賞、MRI(磁気共鳴画像装置)を用いた1.5テスラMR部門において優秀賞をそれぞれ受賞した。同クリニックはこれまでにもCT同部門の優秀賞、MR同部門において準優秀賞を受賞している。また今回は1.5テスラMR部門で函館協会病院(函館市駒場町、太平基之院長)も準優秀賞を受賞している。この催しは医療画像の画質 の技術や検査の有用性、また新技術を利用した「革新者」による斬新でエキサイティングな画像の技などを競うもので、全国からCT、MR、超音波あわせて500件以上の応募があった。最優秀賞を受賞したのは内頸動脈にプラークによる狭窄がはっきりと判る画像を撮影したこと。通常は造影剤を使用して動脈相を撮影、狭窄の程度や状態を画像処理して観察しているが、砂子さんは血管の筋管が体循環により染まることを予想して造影剤注入後、動脈相と遅延画像の撮影を行った。「中膜(筋層)が染まることで外面の血管の壁が写り、壁と血管までの距離がわかるなど、プラークの厚みがわかることから、その範囲や大きさが特定しやすくなりました。」従来は気づかなかったブラークの存在も明らかになった。審査員からは「腹部などで撮影する遅延画像を頸部で行ったことはまったく新しい発想であり、結果も素晴らしい画像である」と高く評価された。MR部門での受賞は、もやもや病の血管画像を詳細に表現したもの。「3.0テスラのMRIでは血管が表現されていたのを、1.5テスラでも表現できないかと考えました。そこで血管抽出目的には使用されていないプロトン強調画像に着目し、白黒を反転させる画像により、もやもや血管をとらえることができました」。審査員の評価は「この撮影法で細かな血管を表現したことは今までになくウルトラCである」と。松崎院長は砂子さんについて「いつも期待する以上に応えてくれる」という。砂子さんは函館協会病院の受賞も含めて「道南の放射線技師のレベルが向上している証です」と受賞の要因を分析する。「道南神経放射線セミナーや函館磁気共鳴技術懇話会、函館画像研究会など道南地域には放射線技師を中心としたセミナーや勉強会が積極的な活動に取り組んでいますので、お互いの情報交換などがとても刺激になり、技術力の進歩に結びついているはずです」。画像技術の進歩はとて速いが、既存の機器でも負けない努力を続けることで、「患者さんにわかりやすい画像を提供していきたい」と砂子さんは話している。
院 長
松 崎 隆 幸
Takayuki Matsuzaki

放射線技師
砂 子 豊 晴
Toyoharu Sunako
Medical Hakodate 掲載文抜粋
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