脳動脈瘤(矢印)の周辺を削り取ることにより、
手術のシミュレーションとして
リアル感を出した動画の1枚。 実際の手術の際の写真。脳動脈瘤の
周辺(丸の枠内)はシミュレーションの画像と
同じ状態が出現した。
昨年12月に東京国際フオーラムで開催された東芝メディカルシステムズ主催の第12回「ザ・ベストイメージ」で、脳神経セントラルクリニック(松崎隆幸院長、函館市梁川町)がマルチスライスCT(4列/2列)部門の優秀賞を受賞した。この審査はMRI(磁気共鳴画像装置)やCT(コンピュータ断層撮影装置)などによる医療画像の画質の技術や検査の有用性、また新技術を利用した「革新者」による斬新でエキサイティングな画像の技などを競うもので、マルチスライスCT(4列/2列)部門には80もの医療機関が応募した。
優秀賞を受賞した脳神経セントラルクリニックの画像は、脳動脈瘤を認めた患者のCT画像を、手術を想定したシュミレーション用の動画としたもの。脳動脈瘤の周辺を削り取ることにより、手術のシミュレーションとしてリアル感を出した動画の手法が、審査員からも「治療支援の一手法として意義がある」と高く評価された。
動画を用いた画像技術は松崎院長と診療放射線技師の砂子豊晴さんが開発したが、これまで同部門は総合病院や規模の大きな専門病院からの応募がほとんどで、クリニックの応募、しかも受賞は珍しいと評判になった。
松崎院長と砂子さんはクリニック開院前は、同じ病院に勤務。その当時から「常に院長はよりバーチャルな画像、動画的なものを要求してきました」(砂子さん)。松崎院長は「脳神経外科医が必要なのはプラクティカル(実践的)な画像。手術する場所の血管が、こうなっているというナビゲーションができれば、安全性もより高まるほか手術時間も短縮可能になる」と、応募した画像のメリットを説明する。砂子さんは手術方向を想定して、220枚の画像を1枚づつ削るように加工していった。動画は220枚を早送りするという「漫画からの発想」がヒントとなった。ただし「部位によっては、もっと深いところを追求するなどすごく難しい場面も連続した」と砂子さんは話す。
パソコンの能力と基本となるソフトの使いやすさ、それとセンスが問われた優秀賞だ。「クリニックのシステムを構築する段階から、医療機器とITとの結びつきを考慮した」という読みも受賞を後押ししたに違いない。
脳神経セントラルクリニックでは、今後もより上を目指す目標のひとつとして応募を続けていく。
松崎院長は話す。「こうした努力はより手術の安全性を高めることなる。そして高めた技術を患者さんに還元することが、患者さんのためであり、同時に地域医療にも貢献できるはずです」。
院 長
松 崎 隆 幸
Takayuki Matsuzaki

放射線技師
砂 子 豊 晴
Toyoharu Sunako
Medical Hakodate 掲載文抜粋
Copyright(c).2003.8.10 脳神経セントラルクリニック. All rights Reserved.